【知らないと減点される】原稿用紙の使い方
(1)原稿用紙は縦書きか横書きか
原稿用紙は縦書きと横書きがあります。入試小論文でも大学・学部によって、あるいは問題によって縦書きと横書きがあります。
文学部入試は縦書きが一般的ですが、大半の小論文入試問題文と答案用紙は横書きが中心です。ですので、この小論文講座の文章も基本的には横書きで書いています。これから話す内容も横書きの原稿用紙を使用することを前提にしています。ただ、縦書きの原稿用紙を用いる場合も原則はおおむね変わりませんので、ご了解ください。
小論文入試を考えている人は、念のため志望校に電話して小論文の原稿用紙が縦書きか横書きかを確認してください。まれに罫線だけ引かれていて、原稿用紙のマス目がついていない場合もあります。
小論文の勉強で使用する原稿用紙は志望校の入試問題に合わせてください。ふだんから、自分の志望校の形式に合わせて縦書き原稿用紙、横書き原稿用紙に慣れておく必要があります。
原稿用紙は400字詰めのものが使いやすいと思います。
字数を数えやすいという利点があります。
(2)原稿用紙の使い方
①原稿用紙は原則1マスに1文字を書く。
②書き出すときに、1行目の初めの1マスをあける。
③文のタイトルは設問で指示がない限り、つけてはいけない。
④句読点やカギカッコなどの記号も1マス1文字に数える。
書き出しは1行目の初めの1マスを開けて、以下のように書き始めてください。
⑤数字は1マスに2文字入れる。
⑥欧文(英語)については、大文字は1マスに1文字、小文字は1マスに2文字入れる。単語と単語の間は1マスあける。
⑦縦書きの数字の表現
原稿用紙が縦書きの場合、数字は以下のように表記します。
①②のどちらの表記でもかまいません。
①
②
(3)原稿用紙の使い方の禁止事項
①「カギカッコ開く」を最後のマスに入れてはいけない。
その場合は、次の最初のマスの1文字を移動させて、「カギカッコ開く」と同じマスに入れる。(最後のマスには1マスに2文字が入ることになります)
②句読点や「カギカッコ閉じる」などを最初のマスに入れてはいけない。
その場合は、前の行の最後のマスに入れる。
(最後のマスには1マスに2文字が入ることになります)
※説明の便宜上、文章の一部一部を変えた。
(4)記号について
①「?」(疑問符)や「!」(感嘆符)などの記号は使ってはいけない。疑問や感嘆は文章表現を用いる。
・大学の難しい講義にもしっかりついていけるよう、がんばります!
以下の表現に訂正する。
・大学の難しい講義にもしっかりついていけるよう、強い気持ちで臨みます。
・大学の難しい講義にもしっかりついていけるよう、努力を惜しまない所存です。
・大学の難しい講義にもしっかりついていけるよう、不退転の決意でおります。
②3点リーダー「……」や全角ダーシ「――」は2マス使用する。
3点リーダーは余韻を残したり、含みを表したりするときに用いるが、小論文では使わないほうがよい。あくまでも文章で余韻や含みを表現する。
・私は人の何倍も練習をこなしてレギュラーの地位を勝ち取ったのですが、試合に出て多くの苦難が待ち受けていようとは……。
以下の表現に訂正する。
・私は人の何倍も練習をこなしてレギュラーの地位を勝ち取ったのですが、試合に出て多くの苦難が待ち受けていようとは、そのときには知る由もありませんでした。
③パーレン()は語句や文を挿入するときに用いるが、なるべく使わないほうがよい。
(5)今回のまとめ
①志望校の小論文の形式が縦書きか横書きかを調べ、志望校の形式に合わせた原稿用紙で書く。
②原稿用紙は原則1マスに1文字を書く。
③書き出すときに、1行目の初めの1マスをあける。
④句読点やカギカッコなどの記号も1マス1文字に数える。
⑤数字は1マスに2文字入れる。
⑥英語について、大文字は1マスに1文字、小文字は1マスに2文字入れる。
⑦「?」「!」などの記号は使ってはいけない。
小論文入門 <§1>基礎編(part3)小論文の基礎 ①「原稿用紙の使い方(縦書きと横書き)」終わり
小論文入門 <§2>基礎編(Part3)小論文の基礎② 「文体について」に続く]
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